「近代沖縄の寄留商人」の浜崎藤次郎の項目を抜粋します。図は昭和4年頃を想定して作られた那覇民俗地図を参考にしています。
浜崎藤次郎(1875〜?)
鹿児島生まれ。叔父の藤兵衛(煙草元売捌店)を頼り、1890(明治23)年来沖、住み込みで働く。1908(明治41)年久米村に浜崎製帽所を設立。その後運輸業と漁業も開始する。
1915(大正4)年には過当競争を避けるため同業者の平尾喜三郎と協力して三共帽子商会を組織する。
1918(大正7)年那覇区会議員当選。また平尾喜三郎の項目には「
1915年には製帽業を開始、那覇の美栄橋にアダン葉帽の三共組帽子商会を設立して相当の成績を上げ」ともあります。

図の時期と記述の関係がわかりにくいですが、那覇民俗地図によると昭和のころには久茂地小学校のそばにあったようです。またこれもどの位置にあったのか定かではありませんが写真があります(写真は大正期だと思われます)。左が「濱崎藤次郎製帽所」、右が「三共組製帽所」だと思われます。


写真は下記サイト様よりお借りしています。m(_ _)m
大正時代に沖縄に在った企業 (60) - 昔の写真と資料 - Yahoo!ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/pusan_de/3352293.html
大正時代に沖縄に在った企業 (62) - 昔の写真と資料 - Yahoo!ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/pusan_de/3352652.html注)「三共組製帽所」だろうとして紹介している写真についたオリジナルの説明は「共三組製帽所」です。
那覇市歴史博物館の写真検索で見ることができますが、そこでの出典は「沖縄県写真帖/第1輯/親泊朝擢編/1917年(大正6年)発行」となっています。
http://archive.library.pref.okinawa.jp/?type=book&articleId=50102上の画像は沖縄県立図書館貴重資料デジタル書庫からで、大正5年の沖縄県人事録から。切り出して画質調整してあります。