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泡盛の容器

泡盛のビンについて瑞泉酒造の「語り部の庵」から引用します。

https://hs32.drive.ne.jp/zuisen.co.jp/aboutus/legend/article_27.html
戦前は、泡盛の販売は、製造元からトゥータンで卸売りされ、小売店はこれをさらに量り売りしていたからラベルなどの必要性はなかった。せいぜい年一回の国税局鑑定部主催の鑑評会に出品する一升瓶にはりつける程度であった。
 一斗入り(18リットル)の水罐でバラ売りが行われるようになったのは、戦後、酒造業が民営に移管されてからである。容器詰め(一合瓶、三合瓶、一升瓶)にして売り出した最初の業者はたしか識名酒造で、昭和25(1950)年~昭和28(1953)年頃だったと思う。これが飛ぶように売れた。その時の瓶は本土から入ってきたソースの空き瓶だったようである。
 わが社が、「もうバラ売りの時代ではない」と判断して瓶詰の販売に踏み切ったのはたしか昭和33年頃だったと思う。

https://hs32.drive.ne.jp/zuisen.co.jp/aboutus/legend/article_28.html
このように泡盛も瓶詰めの時代となったが、瓶製造工場があるわけでなく、使用済みのビール瓶や醤油瓶を回収して、再利用していた。当時は、空き瓶回収を生業とする人がいて、その人たちが集めてくれるのだが、数を確保するのには苦労した。集めた瓶を洗うのも手作業で、一本、一本ブラシで洗っていた。間に合わない時は買いつけ業者の人に手伝ってもらっていたぐらいである。
 瓶に酒を詰めるのも、ゴムのホースを使って並べた瓶に詰めていた時代だから、すべて手作業である。始めのころはコーラの王冠を集めてきて、整形して使っていた。王冠はしばらくして、専用のものを作ったが、瓶の方は復帰の頃まで再利用品であった。


「(ラベルなどは)年一回の国税局鑑定部主催の鑑評会に出品する一升瓶にはりつける程度であった」というのが戦前のようすであったようです。ビンでの販売ではなく大きな容器(甕、トタン缶など)に入れて輸出し、小ビンに詰め替えたり量り売りをしたということになります。
「酒連合50年史」からビンについての部分を抜出します。

戦後に泡盛の陽気は米軍が使い捨てたからビンをゴミ捨て場などから拾い集めて使用したり、本土の醤油びん、ビールビンなどを使用したりしたが、1954(昭和29)年には極度の空ビン不足が業界を襲った。その原因は業者が空ビンを買い集め、本土や台湾に輸出していたからである。酒造組合連合会の調べによると、同年1月から4月までの空ビンの輸出は70万本になり、泡盛、醤油業者は深刻な容器(ビン)不足に陥った。
この頃、県内に硝子製造業者はなく、焼物の壷に泡盛や醤油を詰めて販売すると壷の値段が重なってコスト高になり、庶民向けではなかった。そこで市中に出回っている本土メーカーの空ビンを活用する以外に方法がなかったのである。
酒連合50年史 p51


昭和30年代初頭(1956)まで順風満帆に販路を拡大していた泡盛業界は、日本酒、国内産ビールの増産および輸入ウイスキー、ビールなどの攻勢によって需要が減少した。特に北九州では泡盛の消費量は減る一方で(略)1956(昭和31)年度の半分以下の落ち込みだった。「売れない泡盛」の原因は、
(1)品質が悪い
(2)手頃な2合、4合びん詰めがない
(3)焼酎より高い
などがあげられた。
酒連合50年史 p53、54


1950年代中盤に輸出された泡盛は2、4号瓶などのパッケージではなかった事がわかります。

【追記】
容器の種類
二斗五升 一斗 五升、銅板製 トタン製の二種、銅製は青錆が生じる故中に錫を張った、戦時中銅の使用を禁ぜられトタン容器が主だった。
運送方法
馬の背左右に一個宛積みそれ以上の場合荷馬車で運ぶ。県外出荷の容器は綱巻きの壷を用いた。
(首里醸造業 佐久本政良氏談)
那覇市史資料編第二巻中の7、p418(抜粋と編集)
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