産業の琉球(二)
◎其の他蔬菜類に蘿萄、青芋、冬瓜、南瓜、牛蒡、胡蘿萄、漬菜、胡瓜、西瓜、葱、蕪青、越瓜、茄子、甘藍、薑等あり冬瓜は琉球名物の一にて甘藍は地味に適し繁殖の兆あり、工芸作物に芭蕉苧、藺、実棉、苧麻等あり、藺は琉球筵の材料産額3万5千円、嗜好作物には煙草、茶あり、花草類に花百合あり、米国に輸出せらる清香甚だ愛すべし、果樹類にはバナナ、蜜柑、桃、梨あり、概して蔬菜は乏しき方にて果実も亜熱帯たるに拘はらず其の種類に乏し、味亦多く美ならざるものの如し。
大正3年5月9日 沖縄毎日 沖縄県史資料編5 p552 (抜粋と編集)百合根についてはちゃんと調べてないのですが、この記事だと花としての輸出のように読めます。アメリカへの輸出らしいですから花のままでは無理なので球根で輸出?
とりあえずメモ代わりとして記録しておきます。
よくわからないのは蘿萄(大根?)、青芋(里芋?)、胡蘿萄(薬用人参?)、漬菜(からし菜/チキナー?)。
甘藍はキャベツ、薑はショウガ、桃は山桃のこと?
【追記】「沖縄志略/伊地知 貞馨」では胡蘿萄は「俗ニ黄大根ト云フ」となっていますが島ニンジンのことでしょうか。
画像は貴重資料デジタル書庫のものを切り出して加工しました。
http://archive.library.pref.okinawa.jp/?type=book&articleId=50050PR