那覇の漁場で那覇近郊の漁場四ヶ所について説明しました。
343号が小禄沿岸、2622号が漫湖、2623号が那覇から安謝一帯沿岸、4909号が慶良間です。
「近代における地域漁業の形成と展開/片岡千賀之」には漁業の種類も示されています。
343号(小禄沿岸)
廻高網、スク抄網、鉾突き、イカ網、亀・貝採取
2622号(漫湖)
船打投網
2623号(那覇-安謝沿岸)
建干網、磯魚白網廻網、カマス張網、ムロアジ張網、ヒチ抄網、イカ網、ダツ刺網、一本釣り、手籠
1909号(慶良間)
貝・海藻採取、廻高網、スルル四張網、磯魚刺網、アイナメ抄網、イカ釣り
近代における地域漁業の形成と展開/片岡千賀之 p36(表より抜粋)
ここでは漁業種類については詳しく触れませんが那覇市史資料編の漁労の項目には説明されていますので興味のある方は参照されて下さい。それとヒチはスズメダイです。
那覇市史資料編の4909号(慶良間)の箇所を引用します。
慶干瀬(チービシ)は那覇港と前慶良間島との中間にある神山・大伊保・小伊保なる三無人島の総称である。漁場の位置は従って、那覇港よりおよそ七海里(12.6km)のところにある。漁場は狭いが潮流の関係から好漁場となっており、グルクン、ミヅン、ヒチ、スルル、カツオなどを穫っていたのである。
(略)実際の漁業者は渡嘉敷間切前村との間に古くから入漁料を払って漁業をしている垣花網人衆、釣人衆、小禄間切大嶺および糸満、小禄間切胡城である。
那覇市史資料編第2巻中の7、p256>神山・大伊保・小伊保伊保はイーフのことでしょうか。神山島は沖縄戦で米軍が砲を設置したため日本軍が切り込みをかけたところです。
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