辻とその周囲です。

辻は海岸側に辻原墓地、西新町とは断崖で区切られています。上之蔵通りとは道が二つだけで、波の上通りに直接出られる箇所は二箇所しかありません。
また図の左下部分の西新町・西本町・上之蔵町と接する部分と西武門には交番があります。小さな道はいくつかあったかもしれませんが街中へ続く大きな道へは交番近辺を通らずには出られません(大回りすれば可能ではありますが)。
辻の中から出てゆく道は6つしかなく、花街のセキュリティの意味もあるのでしょう。
特異なのはすぐ側に通っている上之蔵通りと通じる道が少なく、通じていてもそのまま伸びてゆく道は一つしかありません。

昭和20年でも辻の格子状の町並みはうかがえます。
「琉球の都市と村落/昭和初期の久米とその周辺の景観推定図」では現在の地図上に当時の道筋が書かれておりサンモウジ(三文殊)の公園がスーヌサチの突端だったことがわかりました。
坂道だったはずの上之蔵通り、辻と西新町との境界だった断崖も現在はなんの面影もありません。
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