「那覇市旧跡・歴史的地名地図」に「イー田跡」というのがありました。下図はその範囲を示しています。

「イー田」というのがなんなのかということですが自分はイグサの田んぼでは無いかと考えます。イグサは湿地で栽培されます。
「那覇市旧跡・歴史的地名地図」を見ると第二公設市場を中心として「イー田跡」になっています。イー田の中央をガーブ川が流れていたのですからそりゃ雨が降れば冠水しますよね...
牧志は、砂糖キビやサツマイモなど野菜造りの畑が多かった。また一帯には、イ草や水イモの田んぼがのどかに広がり、今は暗渠になっているガーブ川が流れていた。田んぼには蛙や船、トービーラー(闘魚)がたくさんいた。
沖縄・国際通り物語 p21自分は藺草(イグサ)のイー(ヰー)とビーグはどう違うのかというのがよくわかりません。
ビーグムシル/備後表。ビーグヰー biigu'ii(備後藺) で織ったむしろ。一般に琉球表と称しているものは七島藺で作るもので、それはサチヰー saci'ii という。
http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/srnh/details.php?ID=SN30554ビーグヰー(ビーグイー)は備後藺、ビーグ=備後で、ヰーが藺でしょうか。そうするとビーグは○○藺の○○の部分のように品種などに相当すると思われます。
ビーグヰー(名詞) 植物/備後藺。勝連村・与那城村・具志川村などで栽培されていた。ビーグムシルbiigumusiru (備後表)を織る。
http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/srnh/details.php?ID=SN30552
ヰー(名詞) 植物 /藺(い)。燈心草。ビーグ ヰー biiguii、サチ ヰー saciii の二種がある。
http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/srnh/details.php?ID=SN02008
サチヰー(名詞) 地名 /裂藺]藺(い)、七島藺。琉球表を作る藺。茎は三角形で、これを裂いて乾かし、畳表とする。その質が丈夫なので、台所用・道場用などに用いられる。
http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/srnh/details.php?ID=SN16215七島藺で検索するとシチトウというのがそれのようです。
シチトウ - Wikipedia別名をリュウキュウイ(琉球藺)、シチトウイ(七島藺)とも。湿地に群生する。畳表などに使われることがある。PR