大正5年の沖縄県人事録から輪友自転車商会、画像は沖縄県立図書館貴重資料デジタル書庫から。画像は切り出して画質調整してあります。
http://archive.library.pref.okinawa.jp/?type=book&articleId=50102輪友自転車商会
自転車を目して贅沢物と為したりし時代は既に去りて、今や殆ど欠くべからざる実用品として、各商家是れを用ひざる無し。殊に帝都を離れて地方に赴けば、交通機関の発達程度頗る貧弱にして若し迅速に用便せんと欲せば乗り物に拠らざるべからず、然も其高価なると之れを利用するの不便は、到底自転車の安価にして手軽きに比すべくもあらず、殊に沖縄県下の如きに於て其1日も欠くべからずを感ず。輪友自転車商会は水間巌氏の経営する処にして、大正2年那覇区東町に初めて開店し、自転車の売買修繕及塗替等に従事し、爾来各所の信用を受け、現に3人の職工を督して修繕其他に昼夜多忙を極む。一見頗る質素の店舗にして、然して内容は極めて充実し、勤勉努力、益々技能の優秀を期し、販売方法に最善の途を講じつつあり、本県模範商会の称ある又宜なりと云ふべし。
(那覇区東町2ノ20)
沖縄県人事録/楢原 翠邦編 (抜粋と編集)当時の商店などは自転車に荷物を積んで配達や販売などをしていたようですから商業の発展に伴って自転車は普及してきたんでしょう。
一般用としてはまだかなり贅沢なものです。
参考:
グダグダ(β) 東町(昭和4)PR