名うての富豪として有名な銀行山城<ギンコウヤマグシク>です。沖縄県人事録(大正5)からですが肩書きが富豪とされて、この本の中で他に富豪と記されているのは少ししかいません。
画像は「沖縄県立図書館 貴重資料デジタル書庫」よりダウンロードして画像加工したものです。
山城高興
那覇区東町2ノ18
沖縄屈指の富豪として声明高き君は、安政5(1958)年3月16日を以て那覇区東町に生まる。
故父はふるき薩摩藩士たる荒巻高寧氏にして、夙に琉球役所に勤務して声望ありし人、君はこの長男にして早くより一家を成し、明治維新のころ山城と改姓して現に高元および高義の二男あり。安政は1854〜59年で明治が1868〜1912年ですから、安政5年は1858年で明治になる10年くらい前ということになりますね。幕末は年号がころころ変わってややこしいです。
それはともかく父が薩摩藩士で琉球役所勤めの
「荒巻高寧」、10歳頃の明治維新の時期に山城に姓を変えています。
職歴は略して書き起こします。
明治16年10月 第百四十七銀行出納兼計算方
明治31年10月 辞職
明治36年12月 沖縄貯蔵食品株式会社専務取締役
明治38年7月 辞職
明治43年1月 那覇商業銀行専務取締役/すぐ辞職
明治43年4月 那覇区議会議員当選
大正3年 改選に際し辞職
沖縄県人事録(大正5)による昭和12年頃?に亡くなったと思われます。
この人は那覇民俗地図にも東町大通りの第百四十七銀行の向かいに「銀行山城」として記載されています。
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グダグダ(β) 山城高興について (来歴など)
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