那覇市の名字数上位60(78年)の続きです。
同じ名字の人が何人いるのか、このほど市のコンピュータがはじき出しました。それによると、名字総数は4651でいたって少なく、同一名字を名乗る人が最も多いのが、キンジョウで10919人、一人しかいない名字の方が何と1100人もいるなど興味深い結果が現れています。
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キンジョウ、ウエハラ、ヒガ、オオシロ、ミヤギの上位5つの名字を名乗る人はあわせて39518人。7人に1人は上位5つの名字のどれかを名乗っていることになります。
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また他府県からの人口流入を推測させるように「ワタナベ」名字が302位188人、「スズキ」が332位165人、「タカハシ」が342位155人、「コバヤシ」386位121人、「サイトウ」391位119人となっており、私たちが良く聞き慣れた「ヤブ」548位62人、「オオナカ」611位50人、「タガミ」631位46人よりも上位にランクされ人数も多いのが注目されています。
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1つの名字を名乗る人が1人しかいないのは1100人ですが、1つの名字を名乗るのが2人しかいない人は498人、3人しかいないのは408人、4人しかいないのは434人で、そのほとんどは「ハシダテ」「ホリゾノ」「モミノキ」「アブラヤ」など沖縄では聞き慣れない名字で、純粋に沖縄県内の名字は少ないようです。
市民の友 1978(昭和53)年 3月15日 第327号(抜粋と編集)「ヤブ」さんは屋部さんもいますが、(殆どいないとは思いますが)一応薮さんもいますからね。「タガミ」って内地性では?
wikipediaによると「比嘉、金城、大城、宮城、新垣」が沖縄の上位5姓のようです。
参考:
沖縄県の名字 - Wikipedia1つの名字を名乗るのが2〜4名というのは(それだけではないとおもいますが)おそらく家族なのでしょうね。沖縄で結婚した内地出身者で沖縄県人の夫人、あるいは内地からの婿(少ないでしょうが)のケースが思い浮かびます。
明治に来た寄留商人には変わった姓の人も結構いますが、見かける事は殆どありません。西里さんがこんにゃく、新元さんがタオル、楠見さんが薬局などの商売で目立つくらいでしょうか。
少し前だと平尾さんが琉銀関係にいたり、昭和(戦後)の人事録では戦前の製糖関係者で内地姓の方が結構いました。
戦後に寄留商人たちがどうしたのかというのは少数を除いて調べきれていませんがゆっくり追っかけていきたいと思います。
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