當間モウシ(マウシ)が山原船を差し押さえたという明治45年の新聞記事です。
當間マウシ山原船を差押ふ
▽遂に裁判沙汰に上る
1代で数万の財産を積み那覇で女傑の一に算へられる区内字東1602當間マウシが自分債券保全の為債務者糸数喜次郎所有山原船を差押へたるに端なく西銘直次郎と云ふ人より差押解除の訴訟をなした其処で當間マウシは被告となりて今度那覇地方裁判所で直次郎相手に正邪を争ふこととなつたが今当事者間の主張する所を聞くに原告那覇区字垣花新前原860西銘直次郎の云ふには今度當間マウシが差押へをした琉球山原船11反船(価格750円)は原告直次郎の所有である當間マウシは島尻郡知念村字久高80糸数喜次郎に債権ありて糸数が債務を怠りたるを以て原告所有船を差押へたのである。(中略)昨日は松田宮崎野上の3判事佐伯書記を随へて風月楼下の碇泊山原船に赴き23の証人調べをなした口頭弁論は来る22日午前9時
明治45年4月20日 琉球新報
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當間マウシ勝訴
當間マウシ対西銘直次郎民事事件は昨日地方裁判所に於て判決言渡しあり証人糸数喜次郎は當間に不利益の証言をなしたるにも拘らず審理の結果は被告當間マウシの勝訴に帰したり
明治45年4月30日 琉球新報引用元は「沖縄県史資料編16 下」(p449、451)です。
新聞にも「
那覇で女傑の一に算へられる」と書かれるくらいですから有名だったんでしょうね。
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