島袋全幸さんの「昔の那覇と私」からあだなについての部分を抜粋します。
島袋さんは明治41(1908)年那覇市生まれで垣花育ち、教育関係の仕事をされて、那覇市史編集にも関わられています。島袋全発さんはお兄様です。
イーブーとかトントンミー(いずれもとびはぜのこと)とかいうのは尻軽に飛んで歩く類似から。
チークェーブーナー(ふぐ)は腹がぶざまにふくれている形からばかりではなく、釣り仲間からきらわれている情調がある。
ガサミは一度つかんだら決して放さぬ習性からけちんぼう。
アバサー(おこぜの類)は形が醜悪で毒線のとげをもってあばれるから料亭女のようにおしゃべりなはねっかえり。
ワクビチ(がま蛙)、アタビー(雨蛙)、アンムラサー(ナメクジ)などはどれも形態とそのぬらぬらした感じから。
アーマン(やどかり)はのっそりのっそり歩く人。
イサトウメー(かまきり)はひょろながい身体に似合わず蟷螂の斧をふりあげたりするもの。
アッチャウヮー(種豚)とかヒージャー(山羊)は顔貌や特性の類似からのあだ名だがいかにも土着臭が強い。
昔の那覇と私 p166アバサーはハリセンボンの意味でつかっていますがオコゼもそう呼ぶのでしょうか。
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