明治期の砂糖はほぼ寄留商人に牛耳られていたのですが明治36(1903)年に沖縄県人による会社が設立されます。
そこで沖縄の砂糖の商人たちも結束して沖縄砂糖商店を設立し、砂糖の委託販売を受けて、自分らで直接に、大阪、鹿児島に輸送して売却するというような元気を出しました。
商店の場所は、那覇区字西74番地にあって1月14日の新聞に広告も出しております。その沖縄砂糖商店を組織していた7人の氏名を記しておきましょう。
比嘉次郎、島袋加那、川津喜助、呉屋仁栄、島袋永保、小嶺幸之、糸満誠忠
沖縄県史物語/新屋敷幸繁 p120砂糖前代や仲買人などの砂糖にまつわることは別項で取り上げます。
ここでは明治36年の西町に沖縄人による砂糖販売業者があったということを憶えておきたいと思います。
追記:
沖縄砂糖商店について著者の新屋敷幸繁さんは明治生まれで大学教授をされていた方でした。下の引用はwebからですが本のあとがき(77年発行)にもほぼ同じ内容が記されています。
明治32(1899)年〜昭和60(1985)年
詩人、教育者。与那城町生まれ。第七高等学校造士館教授、初代中央高校校長、沖縄大学学長などを務める。詩集『生活の挽歌』『野心ある花』、詩誌『南方樂園』、史書『新講沖縄1000年史』『コザ市史』など。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-41820-storytopic-121.htmlこの本には新屋敷幸繁さんの地元、勝連半島あたりの船が活躍する生活も少し書かれています。全体的にはソフトな書き口の歴史エッセイという感じでしょうか。
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